ビル管理士試験 2020年 問37 問題と解説

 問 題     

赤外線による生態影響として、最も不適当なものは次のうちどれか。

  1. 熱中症
  2. 皮膚血流促進
  3. 電気性眼炎
  4. ガラス工白内障
  5. 代謝促進

 

 

 

 

 

正解 (3)

 解 説     

紫外線と赤外線の人体などへの影響を、それぞれ把握できているかを問う問題は頻出です。今回は紫外線は問題となっていませんが、ぜひ併せて確認しておいてください。

紫外線は波長が短く透過性は低いので、眼や皮膚といった表面に対する作用が主です。ただし、その影響力は大きく、特に悪い影響が目立ちます(具体的な作用は後述)。

一方、赤外線は波長が長く透過性が大きいので、人体の奥まで届きます。赤外線はヒーターに使われることからもわかるように、「熱」の作用である点が最大の特徴です。

紫外線と赤外線、それぞれの作用には次のようなものが挙げられます。

【紫外線の作用】

  • 体内のビタミンDの生成
  • 皮膚の紅斑の出現
  • 皮膚癌(悪性黒色腫)
  • 白内障
  • 電気性眼炎
  • 急性角膜炎
  • 殺菌作用
  • 無精子症
  • 白血病

【赤外線の作用】

  • 熱中症
  • 皮膚血管の拡張
  • 代謝の促進
  • 白内障(ガラス工白内障)

※ どちらにも白内障が書かれていますが誤植ではありません。紫外線も赤外線も白内障の原因となり得ます。

以上から、(3)が誤りだと判断できます。電気性眼炎は赤外線ではなく、紫外線による生態影響です。

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