公務員試験 H30年 国家専門職(食品衛生監視員) No.5公衆衛生学Ⅱ(2)解説

 問 題     

がん(悪性新生物)に関する次の記述のⒶ~Ⓙに当てはまるものを語群から選び出し,それぞれの番号を記せ。

「昭和56(1981)年以降,がんは,日本人の死因順位のⒶ であり,全死亡者の約Ⓑ % を占めている。高齢化の影響により,がんのⒸ は年々増加しているが,Ⓓ は減少している。部位別にみたがん死亡率では,1990 年代前半まで,男女共にⒺ が第1 位であったが,近年,男性ではⒻ が,女性では大腸がんが第1 位となっている。

国内において,これまで,がん患者の登録を義務付ける法律がなかったことから,各自治体でがん患者に関する情報を収集・管理するⒼ が運用されてきたが,平成25(2013)年に成立したⒽ により,全国の自治体から提出された患者データを国で一元的に管理することとなった。

がんの予防には,喫煙や食生活といった生活習慣を改善し,がんのリスク要因を低減させるⒾ が特に重要となるが,平成14(2002)年に制定されたⒿ では,公共施設等における受動喫煙の防止を努力義務として規定している。」

<語群>
①第1 位,②第2 位,③50,④30,⑤粗死亡率,⑥年齢調整死亡率,⑦肺がん,⑧胃がん,⑨肝がん,⑩人口動態統計,⑪地域がん登録,⑫がん登録等の推進に関する法律,⑬健康増進法,⑭地域保健法,⑮一次予防,⑯二次予防

 

 

 

 

 

 解 説     

本試験時、がんは死因「第1位」です。全死亡者の約 30% 弱を占めます。ちなみに2位が心疾患で 20% 弱、3位が脳疾患で 10% 弱です。高齢化の影響で「粗死亡率」は増加していますが、「年齢調整死亡率」は減少しています。部位別に見ると「胃がん」がかつての1位でしたが、男性は「肺がん」、女性は大腸がんが1位です。

各自治体で「地域がん登録」が運用されてきましたが、H25 年「がん登録の推進に関する法律」が成立し、患者データの国による一元的管理が行われることとなりました。がん予防には、なる人を減らす「一次予防」が特に重要です。H14 年に制定された「健康増進法」では、受動喫煙防止を努力義務として規定しています。

以上より
A 1位 ①
B 30 ④
C 粗死亡率 ⑤
D 年齢調整死亡率 ⑥
E 胃がん ⑧
F 肺がん ⑦
G 地域がん登録 ⑪
H がん登録等の推進に関する法律 ⑫
I 一次予防 ⑮
J 健康増進法 ⑬ です。

類題 H24No5Ⅰ(1)

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