公務員試験 H30年 国家一般職(農学) No.37 解説

 問 題     

次は、我が国の酪農に関する記述であるが、A ~ F に当てはまるものの組合せとして最も妥当なのはどれか。

我が国の生乳生産量は、減少傾向にあり、平成 8 年度から平成 27 年度にかけて全国の生乳生産量は 14 % 減少している。これは、乳牛の A が増えているものの、それ以上に Bが減っていることが要因である。

乳牛の泌乳にはホルモンが関係しており、子牛の吸飲や搾乳動作などの刺激を受けることで分泌される C が、乳の排出を円滑にする。

生乳の用途別処理量の動向をみると、 D 向けが拡大傾向にあるのに対して、 E 向けは減少傾向で推移している。

平成 27 年度時点では、酪農家が生産した生乳の一部は全国に 10 ある指定団体を通じて乳業メーカーに販売され、その割合は全体の約 F % であった。

 

 

 

 

 

正解 (5)

 解 説     

A,B ですが
全国の生乳生産量が減少するパターンとして「飼育総頭が増えて、1 頭当たり乳量が減る」も「飼育総頭が減って、1 頭当たり乳量が増える」もどちらもありえる組合せとなっています。

ふわっとした知識や感覚で「1 頭当たり乳量は増えている」ことを知っていることが期待されている問題と思われます。増えているのが 1 頭当たり乳量です。A が「1 頭当たり乳量」、B が「飼養頭数」です。正解は 3 ~ 5 です。


C ですが
子牛の吸飲や授乳動作などの刺激を受けることで分泌されるのは「オキシトシン」です。オキシトシンは主に哺乳類に見られるホルモンで「母性ホルモン」とも呼ばれます。正解は 4 or 5 です。


D,E ですが
スーパーでどんな品物を多く見るかを考えると、牛乳そのものも種類が増えていますが、加工された生クリーム等の方がより多く目にするのではないでしょうか。生クリーム等 と 牛乳等 であれば、拡大傾向にあるのは「生クリーム等」と判断できると思われます。D は「生クリーム等液状乳製品」、E は「牛乳等飲料」です。

これにより、F は「97%」とわかります。全国に 10 ある指定団体とは、農林水産大臣等が指定した ホクレン農業協同組合連合会などのことです。


以上より、正解は 5 です。

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