問 題
水稲の施肥法に関する記述 A ~ D のうち、妥当なもののみを挙げているのはどれか。
A.全層施肥は主に基肥として播種や苗の植付け前に行われる。肥料を圃場に散布し、作土に均一に混ぜ合わせる方法で、耕起・砕土や整地作業と組み合わせて行われる。
B.側条施肥は一般に移植前に行われる。移植する条に沿ってあらかじめ肥料散布しておくため、肥料と根の位置が近く、肥料の利用効率が高まる。肥料の種類に関係なく追肥の必要がない。
C.接触施肥の一つに水稲育苗箱基肥があり、ほとんどの化成肥料が利用可能である。播種同時施肥であり、本田への基肥散布は不要であるが、肥料切れが早く追肥が必須である。
D.追肥は、表層施肥が一般的である。肥効の発現は早いが、散布した肥料が空気に触れやすいため、アンモニア態窒素が硝酸態窒素に酸化され、土壌から流亡しやすい。
1.A、B
2.A、C
3.A、D
4.B、C
5.C、D
解 説
記述 A は妥当です。
全層施肥についての記述です。
記述 B ですが
側条施肥は、一般に移植と同時に苗や種子の横にすじ状に肥料を施す方法です。「一般に移植前」ではありません。また、肥料の種類によっては追肥が必要と考えられます。記述 B は誤りです。
記述 C ですが
被覆肥料で初期溶出を完全に抑制した肥料を用いることで、種子または根に接触させて施肥することを接触施肥といいます。通常の化学肥料では濃度障害がおこるので、施肥位置は種子や根から一定距離をおく必要があります。「接触施肥・・・、ほとんどの化成肥料が利用可能」ではありません。
また、必要量を被覆しており溶出が調節されているため「肥料切れが早く追肥が必要」ではありません。記述 C は誤りです。
記述 D は妥当です。
追肥に関する記述です。
以上より、正解は 3 です。

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