公務員試験 H30年 国家一般職(農学) No.6 解説

 問 題     

次は、我が国における農作物等の鳥獣被害の現状と対策に関する記述であるが、A ~ E に当てはまるものの組合せとして最も妥当なのはどれか。


野生鳥獣による被害は、農作物等の生産量の減少という直接的な被害に加え、営農意欲の減退、耕作放棄・離農の増加、希少植物の食害等深刻な影響を及ぼしている。

我が国における野生鳥獣による農作物の被害金額は、平成 20 ~ 27 年度をみると、 A 億円前後で推移している。鳥獣の種類別被害金額は、イノシシ、 B の 2 種類で全体の過半を占めている。

個体数増加や分布拡大が起きているイノシシと B については、平成 25 年度に環境省・農林水産省が策定した「抜本的な鳥獣捕獲強化対策」において、10 年後までに生息頭数を約 C に減らすとの目標に向けて対策を推進することとされている。

また、 D に基づき、市町村は被害防止計画に基づく捕獲、防護柵の設置といった実践的活動を担う「鳥獣被害対策実施隊」を置くことができる。全市町村数 (特別区を含む) に占める実施隊設置市町村数の割合は平成 28 年 10 月時点で E 程度となっている。

 

 

 

 

 

正解 (2)

 解 説     

記述 A,B ですが
野生鳥獣による農作物の被害金額は、約 200 億円前後で推移です。種類別被害はシカ、イノシシ、サルの順です。(H28no5 https://yaku-tik.com/koumuin/h28-nougaku-05/ ) 。従って、A は 200、B はシカです。正解は 1 or 2 です。


記述 C ですが
ニホンジカ、イノシシの生息数を10 年後(平成35 年度)までに半減するという目標が立てられています。知らなかったとしても 1/10 は減らしすぎと感じるのではないでしょうか。

また、記述 E に注目すれば
全市町村を対象とした時、それほど鳥獣被害がない市町村もあるはずです。対策実施体を設置している市町村数が 9 割は少し多すぎると判断できるのではないでしょうか。従って、記述 C は 1/2、記述 E は 6 割です。どちらかに注目して選択肢を切れるとよいです。


以上より、正解は 2 です。

コメント