公務員試験 H30年 国家一般職(化学) No.8解説

 問 題     

図Ⅰのように、小さな方位磁針を水平な床の上に置き、十分に長い導線を、磁針と平行に、かつ、磁針の真上を通るように張った。この導線に 6 A の電流を流したところ、図Ⅱのように、図Ⅰの状態から N 極が左に 60°振れた。

いま、この導線に流す電流を変えたところ、図 Ⅲ のように、図Ⅰの状態から N 極が右に 30°振れた。このときの電流の向きと大きさの組合せとして最も妥当なのはどれか。なお、直線電流がつくる磁界の強さは、電流の大きさに比例する。

 

 

 

 

 

正解 (5)

 解 説     

電流を流さない時の方位磁針に働く力を上向きに F とします。電流により生じた磁界による力との合力が方位磁針の向きと考えられます。そして、流す電流の大きさと磁界の強さ(大きさ)は比例します。

図Ⅱにおいて、電流により生じる磁界の強さは √3F です。図Ⅲにおいて、電流により生じる磁界の強さは F/√3 です。割れば 3 なので、電流の大きさは 6A ÷ 3  = 2A です。

図Ⅱにおいて、電流を ① の方向に流せば、右ねじの法則より、電線の下に生じる磁界の向きは「←(左向き)」です。図Ⅲでは明らかに磁界の向きが逆になっているため、電流の向きも逆です。つまり、電流の向きは ② です。

以上より、正解は 5 です。

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