公務員試験 H30年 国家一般職(行政) No.44解説

 問 題     

最近の我が国の消費や流通に関する次の記述のうち,妥当なのはどれか。

1.内閣府「国民経済計算」により,国内家計最終消費支出(名目)をみると2014 年から2016 年まで,前年比で減少が続いている。また,その減少率は当該期間において前年比で2 % 以上となっている。

2.内閣府「国民経済計算」により,国内家計最終消費支出(名目)を非耐久財,半耐久財,耐久財,サービスに分類し,このうちの耐久財とサービスについてみると,リーマン・ショック後の 2009 年から 2016 年まで,前年比で一貫して減少している。

3.総務省「家計調査」により,2016 年における,世帯主の年齢階級別の消費支出の傾向をみると,総世帯のうち,世帯主の年齢が29 歳以下の世帯においては,家賃地代や外食の特化係数(世帯属性ごとに,財・サービスの各品目への支出額の全消費支出額に占める割合を計算し,平均的な家計のそれで除した値)が調理食品や酒類のそれと比べて低くなっている。

4.経済産業省「商業動態統計」により,業態別小売売上高をみると,百貨店については,主力の衣料品の販売額が長期的に減少していることから,2016 年は2006 年と比較して売上高は減少した。一方で,スーパーについては,2016 年は2006 年と比較して売上高は微増した。

5.総務省「家計消費状況調査」により,二人以上の世帯について,一か月間にインターネットを利用して財・サービスの予約・購入を行った割合をみると,2005 年から2010 年まで急激に上昇したが,その後は2016 年まで減少傾向で推移している。また,当該予約・購入について,項目別に支出割合をみると,2016 年では「電子書籍,ダウンロード版の音楽・映像,アプリなど」の支出割合が最も大きい一方,「宿泊料,運賃,パック旅行費」のそれは最も小さい。

 

 

 

 

 

正解 (4)

 解 説     

選択肢 1 ですが
前年比は減少したり増加したりです。また、2% 未満の減少率です。選択肢 1 は誤りです。

選択肢 2 ですが
国内家計の消費では、サービスが一貫して上昇しているという特徴があげられます。また、耐久財については、リーマン・ショック後、様々な消費刺激施策の影響で上昇→2014 年ごろから反動で減少→最近上昇傾向 という流れが見られます。選択肢 2 は誤りです。

選択肢 3 ですが
世帯主が 20 代 であれば、家賃や外食の占める割合が多くなるのではないかと推測できるのではないでしょうか。選択肢 3 は誤りです。

選択肢 4 は妥当です。
百貨店は減少傾向にあります。

選択肢 5 ですが
インターネットを利用した財・サービスの予約・購入は継続して増加傾向です。選択肢 5 は誤りです。

以上より、正解は 4 です。

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