問 題
図のように、水平な粗い床の上で静止している物体に水平方向の外力を 0 から徐々に大きくしながら加える。
このとき、物体と床との間に生じる摩擦力の大きさfと外力の大きさ F の関係を定性的に表すグラフとして最も妥当なのはどれか。
ただし、物体が動き出す直前の外力の大きさ F を f0 とする。
正解 (2)
解 説
物体が止まっている時には静止摩擦力が働きます。
静止摩擦力を F静止摩擦 と表すと、静止摩擦係数 μ を用いて「F静止摩擦 = μN」 です。N は垂直抗力です。質量 m の場合、mg 下向きに重力作用します。これに対し接触面から受ける抗力が 垂直抗力です。
動き出すと動摩擦力が働きます。静止摩擦力と同様に、「F動摩擦 = μ’N」 が成り立ちます。水平方向の力 F > μN になると、動き始めます。
以上をふまえ、選択肢を検討します。
F < f0、すなわち「動いていない」状態では、「F = 静止摩擦力」の関係が成り立っています。つまり、F が大きくなるほどに 摩擦力の大きさも大きくなります。そのため、選択肢 4,5 は誤りです。
f0 で動き出すと、以降は動摩擦力がかかります。この値は F が大きくなっても変わりません。よって、選択肢 1,3 は誤りです。
以上より、正解は 2 です。
類題 H27no11
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