公務員試験 H30年 国家一般職(土木) No.26解説

 問 題     

図のような左右対称の複断面に等流状態で水が流れているとき複断面全体の流量はおよそいくらか。

ただし、縦断勾配は1/900、マニングの粗度係数 nf =0.04,n= 0.03 とし、各断面における潤辺は断面幅と近似するものとし、断面の境界で働くせん断力はないものとする。

なお、必要ならば、hp の換算表の値を用いてもよい。

1. 103 m3/s
2. 139 m3/s
3.  207 m3/s
4.  225 m3/s
5.  241 m3/s

 

 

 

 

 

正解 (5)

 解 説     

マニングの式より、v = 1/nR2/3I1/2 です。R= A/S です。また、Q=AV です。

断面Ⅰについて
n = 0.04,A = 20m2,I = 1/900 です。
S(潤辺) については、問題文より、断面幅に近似するので20 です。以上より
Q = 20×(1/0.04)(20/20)2/3(1/900)½
= 20×25×1×1/30
= 100/6 です。

対称性より、断面Ⅲもこの流量と考えられます。

断面Ⅱについて
n = 0.03,A =  90m2,I = 1/900、S≒30 として計算すると
Q = 90×(1/0.03)(90/30)2/3(1/900)½
換算表より、32/3 は、2.08 です。よって、Q = 3000×2.08/30 = 208 です。

複断面全体の流量は 「208 + 2×100/6」 ≒ 241 です。

以上より、正解は 5 です。

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