公務員試験 H29年 国家一般職(農学) No.7解説

 問 題     

農業機械と農作業安全に関する記述A~Dのうち,妥当なもののみを挙げているのはどれか。

A.トラクターは,作業機をけん引したり駆動したりする機械で,耕起・砕土,収穫・運搬などの作業のほか,各種の作業機を装着して施肥,播種,中耕,除草などにも広く用いられる。我が国における 1 経営体当たりのトラクターの所有台数*は,平成27 年現在, 1 台を超えている。

B.耕起・耕耘の方法には,ロータリによって未耕土の上層と下層の土とを反転する反転耕と,プラウによって土を細かく砕きながら混ぜるかくはん耕がある。水田で,耕耘作業の後に水を引き入れてから行う砕土・均平作業(代かき)にはプラウが用いられる。

C.我が国における農作業に伴う死亡事故は,平成17~26 年の間で毎年40 件程度発生しており,平成26 年でみると,30 歳未満の事故が全体の約8 割を占めている。要因別にみると,トラクター等の農業機械作業に係る事故の占める割合が約7 割となっている。

D.乗用トラクターによる事故の大部分は,圃場や道路上からの転落・転倒である。乗用トラクターは,重心が高いこと,重心が後車軸側に片寄っている等の構造上の特性があることから,前輪が持ち上がり,後転しやすい。
* 農林水産省「2015 年 農林業センサス」

1.A,B
2.A,D
3.B,C
4.B,D
5.C,D

 

 

 

 

 

正解 (2)

 解 説     

記述 A は、妥当な記述です。

記述 B ですが
「反転耕」は「プラウ」です。(H27 no6 同内容)よって、記述 B は誤りです。

記述 C ですが、これは高齢者の割合が高いだろうと推測できるのではないでしょうか。「30 歳未満の事故が全体の約 8 割」という記述は明らかに誤りと考えられます。「65歳以上の高齢者の事故が 約 8 割を占めて」います。

記述 D は、妥当な記述です。

以上より、妥当な記述は A,D です。正解は 2 です。

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