問 題
我が国における犯罪の動向に関する記述 A~D のうち,妥当なもののみを全て挙げているのはどれか。なお,データは『平成27 年版犯罪白書』による。
A.刑法犯の認知件数をみると,平成14 年から平成25 年までの間,窃盗は減少傾向にある一方,詐欺は一貫して増加しており,平成26 年においては,詐欺が窃盗を上回る結果となった。
B.高齢者(65 歳以上の者)の一般刑法犯の検挙人員*1は,平成8 年以降おおむね横ばいで推移し,平成26 年における検挙人員は,成人の他の年齢層*2と比較して最も少なかった。
C.平成26 年における一般刑法犯の検挙人員は,男性が全体の約5 割を占めており,罪名別にみると,窃盗については男性が全体の約5 割,傷害については男性が全体の約7 割を占めている。
D.少年による刑法犯の検挙人員の推移をみると,昭和59(1984)年以降は平成7 年まで減少傾向にあり,その後,若干の増減を経て,平成16 年から平成26 年まで毎年低下し,平成26年には第二次世界大戦後最少となった。
*1 警察等が検挙した事件の被疑者の数をいう。
*2 他の年齢層は,20~29 歳,30~39 歳,40~49 歳,50~64 歳である。
1.A
2.D
3.A,B
4.B,C
5.C,D
解 説
A ですが
詐欺については、H17 年以降、H24 年まで減少傾向でした。「一貫して増加」ではありません。窃盗は認知件数の 約 7 割を占める犯罪です。「詐欺が窃盗を上回る」という記述は妥当ではありません。A は誤りです。
B ですが
高齢化の進展をふまえれば「H8 年以降おおむね横ばい」ではなく「上昇傾向」と推測できるのではないでしょうか。B は誤りです。
記述 C ですが
男性が全体の8割弱を占めています。窃盗は約7割、傷害は約9割を占めます。C は誤りです。
記述 D は妥当です。
少年犯罪は減少傾向にあります。
以上より、正解は 2 です。
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