H29年 国家一般職(高卒 技術) No.16 物理 解説

 問 題     

音に関する記述 ㋐、㋑、㋒ のうち下線部が妥当なもののみを全て挙げているのはどれか。

㋐ 音波は、物質を伝わる疎密波である。
㋑ 音速は、媒質によって異なり、常温の水と鉄では、鉄の方が大きい。
㋒ ヒトに聞こえる音の高さは、振動数が大きいほど低くなる。

1.㋐
2.㋐、㋑
3.㋑
4.㋑、㋒
5.㋒

 

 

 

 

 

正解 (2)

 解 説     

㋐は妥当な記述です。
疎密波とは、縦波のことです。
縦波とは、波の進む方向と、媒質の揺れる方向が同じ波のことです。

糸電話を考えるとわかりやすいかと思います。
糸が音を伝えますが、糸が縦にみょんみょん大縄跳びのように揺れてはいません。糸を構成する各分子が左右に振動し、ぶつかりあって音が伝わっていくという仕組みです。

㋑は妥当な記述です。
空気中→水中→鉄 の順に速くなっていきます。

ーー補足説明ーー
音の速さは c = √κ/ρ と表されます。
κ が体積弾性率、ρ が密度です。

硬い方が体積弾性率が大きいというイメージで OK です。
水と鉄を比較した時、密度の差は数倍なんだけど、硬さの差が桁違いなので、鉄の方が速く伝わるといった解釈となります。
ーー補足説明 終わりーー

㋒ですが
振動数が大きいほど「高い」音です。よって、㋒は誤りです。

以上より、正解は 2 です。

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