公務員試験 H29年 国家一般職(土木) No.1解説

 問 題     

のとき、x3 + y3 の値はいくらか。ただし、i は虚数単位とする。

1.-56

2.-28

3.-2

4.2

5.28

 

 

 

 

 

正解 (4)

 解 説     

解法1【絶対値,偏角を考える】

ある 2つの複素数Z1,Z2の商において、それぞれの絶対値を r1,r2、偏角を θ12 とおけば、Z1/Z2 の絶対値は r1/r2 です。Z1/Z2 の偏角は θ1ーθ2 です。

下図のように複素平面を考えれば、「1+√3i」,「1ー√3i」 は、絶対値は共に2、偏角はそれぞれ 60°,ー60°です。

x は「1ー√3i」/「1+√3i」 です。よって、x の絶対値は1,偏角は ー120°です。

y は「1+√3i」/「1ー√3i」です。よって、y の絶対値は1,偏角は 120°です。

複素数において n乗すると絶対値は n 乗されて、偏角は n 倍されます。従って、

x3 の絶対値は1,偏角は ー360°です。

y3 の絶対値は1,偏角は 360°です。

結局、x3 も、y3 も1とわかります。従って、x3+y3 = 2 です。

正解は 4 です。


解法2【対称式なので、基本対称式 x+y,xy で考える】

※対称式 とは、文字を入れ替えても同じ式になる式。

x+y = -1
xy = 1 となります。

計算は以下のようになります。

xy については、約分で1です。

x3 + y3
= (x+y)3 -3xy(x+y) です。

※これは対称式の変形に関する基本知識。

以上より

x3 + y3
= (ー1)3ー3×1×(-1)
= 2 です。

正解は 4 です。

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