公務員試験 H28年 国家専門職(食品衛生監視員) No.3微生物学Ⅲ解説

 問 題     

食中毒の発生原因となる次の微生物について,微生物学的特性(形状,自然界での分布,発育環境,殺菌や不活化の条件など)をそれぞれ5 行程度で説明せよ。

① ノロウイルス
② カンピロバクター

 

 

 

 

 

 解 説     

解答例)
ノロウイルスは、小型球形ウイルスです。自然環境中、生活環境中に広く分布しています。低温状態でより長く生存することができるため、冬場によく流行します。高温状態では、早期に死滅します。殺菌や不活化条件としては、次亜塩素酸ナトリウムなどで消毒するか、85℃以上で少なくとも1分以上加熱することが必要です。

カンピロバクターはグラム陰性桿菌です。らせん菌です。カンピロバクターは、動物の腸内に主に分布しています。微好気性です。温度は体温程度を好みます。殺菌や不活化条件としては、十分な加熱により死滅します。また、消毒に対する抵抗性は低く、エタノール、ヨード、逆性石けん、次亜塩素酸ナトリウムなど、どれも有効です。

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