公務員試験 H28年 国家専門職(食品衛生監視員) No.3微生物学Ⅱ(1)解説

 問 題     

微生物の性質に関する次の記述の Ⓐ~Ⓙ に当てはまるものを語群から選び出し,それぞれの番号を記せ。

「細菌は,形態により,Micrococcus 属のようなⒶ ,Listeria 属のようなⒷ及び Helicobacter 属のようなⒸ に分類することができる。

また,細菌はⒹ によりⒺ とⒻ に分けることができ, Ⓔ は,クリスタルバイオレットにより青紫色に, Ⓕ はフクシンにより赤色に染色される。Ⓔ とⒻ の細胞壁に共通する構成成分はⒼ であり, Ⓔ の方がⒻ よりもⒼ 層がⒽ 。Ⓕ の細胞壁にはⒾ と呼ばれる膜と細胞質膜があり,これら二つの膜の間にはⒿ が存在する。」

<語群>①桿菌,②球菌,③らせん菌,④内膜,⑤外膜,⑥単染色,⑦グラム染色,⑧ペプチド,⑨ペリプラズム,⑩グラム陽性菌,⑪グラム陰性菌,⑫乳酸菌,⑬ペプチドグリカン,⑭厚い,⑮薄い

 

 

 

 

 

 解 説     

細菌は、形態によって、球菌、桿菌、らせん菌に分類されます。また、グラム染色によって、グラム陽性菌グラム陰性菌に分類されます。

グラム陽性は青紫色に、グラム陰性は、赤色に染色されます。これは細胞の外側の構造の違いを反映しています。共通構造として、ペプチドグリカンがあり、グラム陰性菌ではこのペプチドグリカン層が薄い代わりに、外膜と呼ばれる膜があり、細胞質膜と外膜の間はペリプラズムと呼ばれます。

ちなみにA~Cの対応については、リステリアが桿菌、ヘリコバクターがらせん菌が特によく知られているので、そこから判断するとよいと思います。

以上より
A 球菌 ②
B 桿菌 ①
C らせん菌 ③
D グラム染色 ⑦
E グラム陽性菌 ⑩
F グラム陰性菌 ⑪
G ペプチドグリカン ⑬
H 厚い ⑭
I 外膜 ⑤
J ペリプラズム ⑨ です。

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