H28年 国家一般職(高卒 技術) No.76 土木構造設計 解説

 問 題     

溶接接合に関する次の記述の ㋐、㋑、㋒ に当てはまるものの組合せとして最も妥当なのはどれか。

「金属を接合する方法の一つに溶接接合がある。そのうち、すみ肉溶接は、すみ肉により両部材を接合する溶接であり、溶接部の幾何学的形状として、脚長、 ㋐ などがある。

すみ肉溶接において、複数の溶接線が一箇所に集中したり、接近しすぎる場合は、片側の部材に㋑という扇状の切欠きを設ける。

すみ肉溶接の始端及び終端での溶接は、溶接の乱れを取り除くために、溶接の始端と終端に㋒を取り付けて溶接を行うことで、溶着金属の溶込み不足などの欠陥を取り除くことができる。

溶接後は、ガス切断などによって、 ㋒ を除去し、グラインダー仕上げをする。」

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1. 有効高さ スターラップ エンドタブ
2. 有効高さ スターラップ ハンチ
3. 有効高さ スカラップ エンドタブ
4. のど厚 スターラップ ハンチ
5. のど厚 スカラップ エンドタブ

 

 

 

 

 

正解 (5)

 解 説     

㋐ですが
「有効高さ」は、矩系梁モデルにおける引張側鉄筋断面重心位置までの高さのことです。長方形の下の方に「◯ ◯ ◯」と並んでいる図に馴染みがあると思います。㋐に入る溶接部の幾何学的形状とのことなので、有効高さではありません。㋐は「のど厚」です。

㋑ですが
スターラップは、あばら筋とも呼ばれ、鉄筋コンクリート造りにおける補強鉄筋です。扇状の切欠きのことではありません。㋑は「スカラップ」です。

以上より、正解は 5 です。

ちなみに
ハンチとは、部材端部の断面を一般部に比べて大きくした部分のことです。

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