公務員試験 H28年 国家一般職(土木) No.23解説

 問 題     

図Ⅰのように長さ50mの単純梁において、点bのせん断力と曲げモーメントの影響線が示されている。

図Ⅱのように二つの鉛直集中荷重が5.0mの間隔で単純梁の点aから点cまで移動するとき、点bに作用するせん断力の最大値と曲げモーメントの最大値の組合せとして最も妥当なのはどれか。

ただし、梁の自重は無視できるものとする。

せん断力の最大値  曲げモーメントの最大値

1.11.2kN     224kN・m

2.11.4kN     224kN・m

3.11.4kN     258kN・m

4.20.0kN     224kN・m

5.20.0kN     258kN・m

 

 

 

 

 

正解 (3)

 解 説     

「影響線」というキーワードが出てきたら「1N の荷重を左端から右端まで移動させた時のこと」と思い出します。そしてどの点のどんな力の変化に注目したかを確認します。

本問では「1Nの荷重が動いていったら点b のせん断力や曲げモーメントが図Ⅰのように変化していった」 ということです。せん断力は ー0.4~0.6 の範囲です。曲げモーメントは 0 ~12 の範囲です。

だから「20kN」 の荷重が移動していけば、それぞれの力は 20k 倍になります。

つまり、点 b におけるせん断力はー8.0 ~ 12.0kN の範囲で変化します。点 b における曲げモーメントは0 ~ 240kN の範囲で変化します。

曲げモーメントに注目します。

常に正なので、最大値は20kN の荷重のみが移動したとしても240kN です。従って、図Ⅱのように、二つの鉛直集中荷重が移動すれば、最大値は240kN よりも大きいとわかります。

正解は 3 or 5 です。

次にせん断力に注目すれば、2.0KN の荷重のみ移動したとしてー0.8~1.2kN の範囲で変化します。

20kN の荷重の場合と合わせても明らかに 20.0kN には至りません。よって、選択肢 5 は誤りとわかります。

以上より、正解は 3 です。

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