公務員試験 H27年 国家専門職(食品衛生監視員) No.5公衆衛生学Ⅱ(1)解説

 問 題     

ダイオキシン類に関する次の記述のA~Hに当てはまるものを語群から選び出しそれぞれの番号を記せ。

耐容一日摂取量とは、摂取される汚染物質に対して、A がB 摂取しても、健康への悪影響がないことが推定される一日当たりの摂取量である。

ダイオキシン類は、多くの種類があり毒性が異なっており、その中で2,3,7,8-TCDD(四塩化ジベンゾ-パラ-ジオキシン)が最も毒性がC ことが知られている。そこで2,3,7,8-TCDD の毒性を1として他のダイオキシン類の毒性を換算した係数( D 係数:TEF)が用いられている。

多くのダイオキシン類のデータはこのTEF を用いてダイオキシン類の毒性を足し合わせた値( E :TEQ)が用いられている。現在のTEF はF より提案されたものが国際的に使われている。

ダイオキシン類の摂取量は G を介する方がH を介するよりも多い。

<語群>①ヒト、②マウス、③ラット、④生涯にわたって、⑤一年間、⑥強い、⑦弱い、⑧毒性等量、⑨毒性等価、⑩国際協力機構(JICA)、 ⑪食糧農業機関(FAO)、 ⑫世界保健機関(WHO)、⑬食事、⑭呼吸

 

 

 

 

 

 解 説     

耐容一日摂取量(TDI :Tolerable Daily Intake) とは、ヒトが、生涯にわたり摂取しても健康に影響ない 1 日当たりの摂取量のことです。

ダイオキシン類の中で、2,3,7,8-TCDD (Tetrachlorodibenzo-p-dioxin) は、最強の毒性です。この毒性を 1 として、各ダイオキシン類の毒性について TEF(Toxicity Equivalency Factor:毒性等価係数)で表されます。

各ダイオキシン類の毒性の相対的強さを考慮した、ダイオキシン類全体の毒性についての濃度を示したものが TEQ(Toxicity Equivalency Quantity:毒性等量)です。TEFは、WHO が提案したものが多く用いられています。

ちなみにダイオキシン類は、食事中から 2.25pg/kg, 空気中からは 0.05pg/kg ぐらいを、体重1kg当たりで1日当たり摂取していると推定されています。

以上をふまえると
A ヒト ①
B 生涯にわたって ④
C 強い ⑥
D 毒性等価 ⑨
E 毒性等量 ⑧
F WHO ⑫
G 食事 ⑬
H 呼吸 ⑭ です。

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