問 題
花きの種類と特性に関する記述として最も妥当なのはどれか。
1. キクは宿根草であり、シェードや電照などの開花調節技術により、我が国では周年生産が可能となっている。代表的な作型として、夏ギクの促成栽培や、夏秋ギクの電照栽培、秋ギクの電照栽培がある。
2. カーネーションは本来四季咲き性であるが園芸品種は母の日に合わせた開花調節ができるよう短日性に改良されている。国内流通しているカーネーションは平成24年において9割以上が輸入されたものである。
3. バラは宿根草であり切り花としての利用が多い。ロックウール栽培ではアーチング方式やハイラック方式など新しい栽培方法が取り入れられている。ハイラック方式は株元から出る強いシュートを採花する方法である。
4. 球根類は生態的に春植えと秋植えに大別され貯蔵器官の違いによって形態的に鱗茎球茎,塊茎根茎塊根に類別される。スイセンは春植えの根茎チューリップは秋植えの塊根である。
5. シクラメンは我が国の鉢もの類の中で出荷量が最も多い。鱗茎の球根類であるが市販の鉢植えは接ぎ木苗から生産されている。
解 説
選択肢 1 は、妥当な記述です。
選択肢 2 ですが
カーネーションは春の花です。品種改良により、四季咲きのカーネーションが生み出されました。よって、選択肢 2 は誤りです。ちなみに、輸入は大体5割程度です。
選択肢 3 ですが
バラは「多年草」です。宿根草(しゅっこんそう)とは、冬季や乾燥期に地上部は枯れるが、地下部は生きており、好条件を契機にまた発芽・開花する植物です。代表例はユリやペチュニアです。バラではありません。よって、選択肢 3 は誤りです。
ちなみに、ハイラック法はバラの主枝すべてを、高さ1m~1.2mで折り曲げ、折り曲げた付近から出るベーサルシュート(株元付近から勢いよく伸びてくる枝)を伸ばして採花する手法です。
選択肢 4 ですが
スイセン、チューリップは共に秋植えです。よって、選択肢 4 は誤りです。
選択肢 5 ですが
球根には鱗茎、球茎、塊茎などがあります。シクラメンは塊茎です。鱗茎ではありません。よって、選択肢 5 は誤りです。
以上より、正解は 1 です。
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