公務員試験 H27年 国家一般職(教養) No.40解説

 問 題     

次は国際連盟に関する記述であるがA~Dに当てはまるものの組合せとして最も妥当なのはどれか。

国際社会の諸問題に取り組むために組織を作る構想は既に18世紀には生まれていた。哲学者のカントはA の中で国際平和機構の構想を示している。

第一次世界大戦中には米国大統領ウィルソンがB の中で集団安全保障の仕組みの設立を提唱した。これを受けて1920年に42か国の参加で発足したのが国際連盟で本部はジュネーヴに置かれた。

国際連盟は第一次世界大戦後の国際協調の中心となったがC の不参加や総会や理事会の議決方式としてD の原則を採っていたこと等もあり十分に機能せず第二次世界大戦の勃発を未然に防止できなかった。

その後第二次世界大戦中に連合国を中心として戦後の新たな平和維持機構の設立が話し合われ1945年に国際連合が成立した。

  A B C D
1 『永久平和のために』 「平和原則14か条」 米国 全会一致
2 『永久平和のために』 「大西洋憲章」 米国 全会一致
3 『永久平和のために』 「大西洋憲章」 ロシア 五大国一致
4 『戦争と平和の法』 「大西洋憲章」 米国 五大国一致
5 『戦争と平和の法』 「平和原則14か条」 ロシア 全会一致

 

 

 

 

 

正解 (1)

 解 説     

A は、H26no38 を思い出せば、「戦争と平和の法」は、by グロティウス(国際法の父)です。よって、正解は 1~3 です。

次に、C,D の組み合わせが有名で判断しやすいと思われます。現在の国際連合の前身である国際連盟は「言い出しっぺが不参加」です。従って、C は米国です。正解は 1 or 2 です。

最後に、ウィルソンが集団安全保障の仕組みの設立を提唱したのは「平和原則 14 か条」です。大西洋憲章とは、1941.8 月、米フランクリン・ローズヴェルトと英チャーチルの会議で合意された、戦後処理、戦後世界等に関する宣言です。

以上より、正解は 1 です。

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