公務員試験 H27年 国家一般職(教養) No.33解説

 問 題     

ヒトの体液に関する記述として最も妥当なのはどれか。

  1. 体液は、通常成人男性では体重の約40% を占め血管内を流れる血液と組織の細胞間を満たすリンパ液の二つに大別される。
  2. 血液は、一般的に静脈を通って毛細血管に達し、血液の液体成分である血しょうの一部が毛細血管壁から染み出ると全てリンパ液となる。
  3. 赤血球の核に多量に含まれているヘモグロビンは、主に栄養分や老廃物を体内で運搬する役割を果たしている。
  4. 白血球は、毛細血管壁を通り抜けて血管外に出ることができ一部の白血球には体内に侵入した病原体などの異物を取り込みそれを分解する働き(食作用)がある。
  5. 血しょうは、粘性のある淡黄色の液体で約60% が水であり主に酸素と結び付くことによって各組織に酸素を運搬する役割を果たしている。

 

 

 

 

 

正解 (4)

 解 説     

選択肢 1 ですが、体液は通常、成人男性では体重の約「60%」を占めます。40%ではありません。また、大別すると「血液、リンパ、組織液」の3つです。

選択肢 2 ですが、毛細血管壁から染み出した血しょうは「組織液」です。リンパ液ではありません。

選択肢 3 ですが、成熟した赤血球は核を持ちません。「赤血球の核」という点で違和感を持ってほしい記述です。(はたらく細胞というアニメを見たことがあると、赤血球に分化する前の赤芽球が帽子をぽんっと引っ張って脱核しているのを覚えているかもしれません。)また、ヘモグロビンは「酸素」運搬が主な役割です。

選択肢 4 は、正しい記述です。

選択肢 5 ですが、酸素運搬赤血球の特にヘモグロビンの役割です。血しょう栄養分や老廃物を運搬します。

以上より、正解は 4 です。

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