公務員試験 H27年 国家一般職(土木) No.38解説

 問 題     

津波の伝播速度に関する次の記述のア、イに当てはまるものの組合せとして最も妥当なのはどれか。

「水深をh、津波の波高をH、重力加速度の大きさをgとすると、津波の伝播速度は( ア )として算出することができ、( イ )の波速と同じである。」

 

 

 

 

 

正解 (3)

 解 説     

水深と波長の関係によって、波は大きく2つに分類されます。すなわち、浅水波(せんすいは)と深水波(しんすいは)です。

「浅」水波は、水深が「浅」く、波長に比べ十分に小さい波のことです。波長に注目すると長いので長波とも呼ばれます。

この時、波の速さは「水深のみ」で決まります。v = √gh と表されます。

一方、「深」水波は、水深が「深」く、十分に大きい波のことです。

水深が波長の半分よりも大きければ、約 1% 程度の誤差で v = √(gλ/2π)が成り立つと言われています。つまり大体 1.2~1.3×√λ ぐらいが波速ということです。

以上の知識を基に考えれば、正解は 3 です。

※ 深水波 については深海波とも呼ばれます。さらにこれが表面波という名前でも呼ばれるので紛らわしいです。水深と波長の関係について混同しないように気をつけるべきポイントです。

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