問 題
土木材料に関する記述㋐~㋓のうち、下線部が妥当なもののみを挙げているのはどれか。
㋐ 鋼材の溶接において割れを防ぐには溶接材料中の水素量を多くするのがよい。
㋑ セメントは、粉末度が大きいほど強度の発現が早くなる。
㋒ アルカリ骨材反応は、ある種の骨材がセメント中のアルカリ成分と反応してコンクリートの強度を高める現象である。
㋓ 硬化コンクリートは、水セメント比が同じであればセメント量が多いほど乾燥収縮が大きくなる。
- ㋐、㋑
- ㋐、㋒
- ㋐、㋓
- ㋑、㋒
- ㋑、㋓
正解 (5)
解 説
記述㋐ですが、割れの原因の一つが水素です。割れを防ぐためには水素量を「少なく」します。よって、記述㋐は誤りです。
記述㋑は、正しい記述です。粉末度とは名前の字面の通りで、どれくらい粉末か、です。粉末度が高いとは比表面積が大きいと言い換えることができます。大きいほど、早く強度が発現し、水和熱は高くなります。
記述㋒ですが、アルカリ骨材反応とはコンクリートの劣化反応の一つです。強度を「高める」現象ではありません。よって、記述㋒は誤りです。
反応についての記述は正しいです。骨材中のシリカ等とセメント中のアルカリ分が反応します。反応の結果膨張性のあるゲルが出来、吸水膨張してひび割れ等が起きます。
記述㋓は、正しい記述です。水セメント比が同じでセメント量が多いなら、水の量も多いということです。水が多ければ乾燥する際の収縮も大きくなるといえます。
以上より、妥当な記述は㋑、㋓です。
正解は 5 です。
㋐について、以下少し詳しく補足事項。覚える必要はなし。
溶接について
- 純粋なFeは柔らかい → C,Si,Mnなどで合金(鋼)にする。
- 「鋼」。大きく二分すると普通鋼(C含有量で更に分類)と特殊鋼。 → P,S含むともろくなる。
- 溶接の難しさ のバロメータが「炭素当量」
Ceq=C+1/6Mn+1/24Si+1/40Ni+1/5Cr+1/4Mo+1/14V
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