公務員試験 H27年 国家一般職(土木) No.31解説

 問 題     

長さ50mを測定できる巻尺を使用して全長200mの距離を4区間に分けて測定したとき、各区間の測定値の標準偏差が2.0mmであった。

このとき、全長の標準偏差はいくらか。

  1. 2.0mm
  2. 2.8mm
  3. 4.0mm
  4. 5.7mm
  5. 8.0mm

 

 

 

 

 

正解 (3)

 解 説     

単純に各区間の標準偏差を足せばいいわけではありません。

標準偏差とは「分散の √ 」のことです。従って、各区間の測定値の標準偏差が2.0 ならば各区間の分散は二乗して 4.0 です。

ここで、A,Bの分散を V(A)、V(B) とおくとV(A+B)= V(A)+V(B)が成り立ちます。
※分散であれば足すだけで簡単に求めることができる、ということです。

例)2個のサイコロを振り、出目の和を考えます。出目の和の分散は何になるでしょう。ただし、1個のサイコロをふった時の分散は 35/12 です。

例の解答)2個のサイコロをふって出目の和を考えると、和の分散は、それぞれの出目の分散の和です。35/12 + 35/12 = 35/6 となります。

例終わり。

本問において、各区間を A,B,C,D とおけば全長は A+B+C+D なので、全長の「分散」は、各区間の分散の和で求めることができます。

すなわち、

V(A+B+C+D)
=V(A)+V(B)+V(C)+V(D)
= 4.0 × 4 = 16.0 です。

この√をとれば全長の「標準偏差」となります。

√16 = 4 です。

以上より、正解は 3 です。

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