公務員試験 H26年 国家専門職(教養) No.28解説

 問 題     

我が国の税制等に関する記述として最も妥当なのはどれか。

1. 平成25年に所得税法等が改正され消費税率の引上げに伴う税負担の増加による影響を緩和する観点から所得税及び相続税の最高税率が引き下げられまたいわゆる住宅ローン減税については延長の措置が講じられた。

2. 平成25年に成立したいわゆるマイナンバー法は行政事務における効率的な情報の管理利用他の行政事務を処理する者との迅速な情報の授受などを目的としたものでありこれによって税金の確定申告が不要になるなど国民の手続が簡素化されるが個人情報保護の観点から番号の発行については本人の意思に委ねられている。

3. 社会保障の安定財源の確保等を図る税制の抜本的な改革を行うため平成24年に消費税法が改正され消費税率を2段階で引き上げるとともに国分の消費税収入の使途については制度として確立された年金医療及び介護の社会保障給付や少子化に対処するための施策に必要な経費に充てるものとされた。

4. 我が国のエネルギー環境への適合及びエネルギー需給構造の改革のため平成25年度の税制改正によっていわゆるグリーン投資減税が新たに導入され平成27年度から施行されることとなった。これは全ての企業が高効率な省エネ・低炭素設備や再生可能エネルギー設備へ投資することを支援するものである。

5. 再生可能エネルギーの導入や省エネ対策をはじめとする地球温暖化対策を強化するため平成24年から「地球温暖化対策のための税」が導入された。これは石油・天然ガス・石炭といった化石燃料を利用した企業に対し二酸化炭素排出量に応じて負担を求めるものでありガソリンや灯油などの個人にも利用されるものは課税対象から除かれている。

 

 

 

 

 

正解 (3)

 解 説     

選択肢 1 ですが、所得税及び相続税は共に最高税率が「引き上げ」られました。よって、選択肢 1 は誤りです。

選択肢 2 ですが、マイナンバーは、住民票を有するもの全員に交付されました。よって、選択肢 2 は誤りです。

選択肢 3 は、妥当な記述です。

選択肢 4 ですが、「グリーン投資減税」とは、減税対象となる、太陽光発電などの設備購入→設置して発電することにより減税という制度です。中小企業対象です。「全ての企業が・・・」ではありません。よって、選択肢 4 は誤りです。

選択肢 5 ですが、いわゆる環境税です。全ての化石燃料利用に対し、広く公平な負担を求める税であり、ガソリンや灯油にも課税されます。よって、選択肢 5 は誤りです。

以上より、正解は 3 です。

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