公務員試験 H26年 国家一般職(農学) No.25解説

 問 題     

野菜の病害に関する記述A~Dのうちから妥当なもののみを挙げているのはどれか。

A. アブラナ科野菜根こぶ病は病原菌がハクサイやキャベツなどの根に寄生してこぶを形成する土壌伝染性病である。酸性土壌で発病が激しくなるので石灰施用により発病をある程度抑制できる。

B. 野菜類軟腐病は病原ウイルスが主に根の傷口から侵入して道管内で増殖し多糖質が道管の水分通導を妨げる土壌伝染性病である。多糖質とともに産生されるペクチナーゼにより植物全体の腐敗が急激に進む。

C. トマト黄化葉巻病の病原ウイルスはジェミニウイルス科に属しシルバーリーフコナジラミによって媒介される。本病害は国内のトマト栽培でも被害が拡大している。

D. ウリ類うどんこ病はやや乾燥した条件で発病することが多く施設栽培での被害が大きい。病原菌はさび病菌の一種でありカイヅカイブキなどのビャクシン類を中間宿主とする宿主交代を行う。

1. A B
2. A C
3. B C
4. B D
5. C D

 

 

 

 

 

正解 (2)

 解 説     

記述 A は、妥当な記述です。

記述 B ですが
野菜類軟腐病はエルウィニア・カロトボラ・カロトボラという「細菌」による病害です。病原「ウイルス」ではありません。よって、記述 B は誤りです。

記述 C は、妥当な記述です。

記述 D ですが
うどんこ病の病原菌は感染する植物の種類によります。また、絶対寄生菌、すなわち、生きている植物からしか栄養を得ることができない菌です。「中間宿主とする宿主交代」は行いません。よって、記述 D は誤りです。

以上より、妥当な記述は A,C です。正解は 2 です。

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