問 題
明治初期における政策に関する記述として最も妥当なのはどれか。
- 廃藩置県により全国の藩に替えて府県が設置された。しかし旧藩主を府知事・県令に任命して引き続き任務に当たらせたため本来の意図である全国の政治的統一には至らなかった。
- 徴兵令が公布され満18歳に達した男子は3年間の兵役に服することが定められた。免除規定は設けられず労働力を奪われた各地の農村で血税一揆が頻発した。
- 地租改正が行われ課税対象が収穫高から地価に変更された。しかし土地の所有権は認められずまた地租率が全国統一されたことで地域的な格差が広がり大規模な農民一揆が起きた。
- 殖産興業の一環として工部省は群馬県の富岡製糸場を始めとする大規模民営工場に対し直接紡績業等の指導に当たったほか勧業博覧会を開いて新技術の開発と普及を図るなどした。
- 小学校教育の普及に力が注がれ全ての6歳以上の男女の就学が目指されたが性急な教育制度は地方の実情に合わず後に教育令を公布して義務教育年限を短縮するなど制度の実際化を図った。
正解 (5)
解 説
選択肢 1 ですが、廃藩置県により、旧大名である知藩事は罷免されました。「引き続き任務に当たらせた」わけではありません。よって、選択肢 1 は誤りです。
選択肢 2 ですが、徴兵令は満 「20」 歳以上の男子に兵役を課しました。また、広範な免除規定がありました。よって、選択肢 2 は誤りです。
選択肢 3 ですが、地租改正に伴い地券が発行され、 個人に対する土地の私的所有が認められました。よって、選択肢 3 は誤りです。
選択肢 4 ですが、富岡製糸場は「官営」製糸工場です。よって、選択肢 4 は誤りです。
選択肢 5 は、妥当な記述です。
以上より、正解は 5 です。
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