公務員試験 H26年 国家一般職(化学) No.18解説

 問 題     

シュレーディンガー方程式に関する次の記述のア~エに当てはまるものの組合せとして最も妥当なのはどれか。

「量子力学ではシュレーディンガー方程式を解くことによりアを求めることができる。シュレーディンガー方程式は

で表される。ここでψは波動関数であり ψ の絶対値の2乗が ア に相当する値となる。また E は イ である。H(上に^) はハミルトニアンと呼ばれる演算子であり

で表される。ハミルトニアンの第1項は ウ に V は エ に対応する。」
 

 
1. 粒子をある位置に見いだす確率 エネルギー固有値 粒子の運動エネルギー 粒子の位置エネルギー
2. 粒子をある位置に見いだす確率 リュードベリ定数 粒子の位置エネルギー 粒子の運動エネルギー
3. 粒子の運動エネルギー エネルギー固有値 粒子をある位置に見いだす確率 粒子の位置エネルギー
4. 粒子の位置エネルギー エネルギー固有値 粒子の運動エネルギー 粒子をある位置に見いだす確率
5. 粒子の位置エネルギー リュードベリ定数 粒子をある位置に見いだす確率 粒子の運動エネルギー

 

 

 

 

 

 

正解 (1)

 解 説     

シュレディンガー方程式を解いて波動関数 というものを求めるのですが、波動関数のイメージとしては y = ex・sinx・cosx・・・  みたいな感じの式で係数がすごくごちゃごちゃしているもの です。式なので、グラフを書いて絵として表すことができ、このグラフが表すのが、対象としている波が存在する領域つまり例えば電子がどこにあるのかを表します。

ア に入るのは「位置エネルギーや運動エネルギーではありません」。従って、アは「粒子をある位置に見いだす確率」です。正解は 1 か 2 です。
 
次に、リュードベリ定数は普通 R で表され、原子の「スペクトル系列」に関する式に出てくる定数です。シュレディンガー方程式には、出てきません。従って、イ は「エネルギー固有値」です。

以上より、正解は 1 です。ちなみに、ウ、エ も有名な事実ですので、この機会にぜひ覚えておくとよいです。

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