公務員試験 H26年 法務省専門職員 No.50解説

 問 題     

次は社会福祉分野におけるスーパービジョンに関する記述であるが、A~Dに当てはまるものの組合せとして最も妥当なのはどれか。

社会福祉分野におけるスーパービジョンとは、施設や機関においてスーパーバイザーによって行われる、専門職としてのソーシャルワーカーを養成する過程である。

スーパービジョンには、支持的機能 、A 、管理的機能がありこれらは互いに関連し合っている。このうち、支持的機能は、スーパーバイジーであるソーシャルワーカーを支える機能であり、スーパービジョンを通して B を深めていく必要性や、バーンアウト(燃え尽き症候群)を未然に防止する必要性から重視されるものである。

スーパービジョンの形態としては、一対一の面接方式で行う個人スーパービジョン、グループで行うグループ・スーパービジョン、同僚や仲間の間で行う C などがある。

なお、例えばソーシャルワーカーが医師や弁護士などの他職種の専門家に相談し、助言を受けることは D と呼ばれている。D は、他の機関や部門等の専門家に依頼して行われること、その専門家は一般的には直接援助活動に関与しないこと、専門分野に関する特別な知識や技能を教示するものであること、ソーシャルワーカーが所属する部門の管理者としての機能は持たないこと,といった特徴がある。

 

 

 

 

 

正解 (3)

 解 説     

スーパービジョンとは、経験豊かなスーパーバイザーが、経験の浅いスーパーバイジーに対し、指導や助言を行うことです。スーパービジョンには大きく 3 つの機能があります。すなわち、教育的機能、支持的機能、管理的機能です。それぞれ専門職として育てる機能、心情を理解し、サポートする機能、能力を把握し適切な業務を担当させる機能といえます。以上をふまえ、A ~ D について検討します。

A は「教育的機能」です。正解は 3 ~ 5 です。

B ですが
スーパーバイザーの指導や助言を通して理解を深めるのは「自分について」です。「自己覚知」が当てはまります。正解は 3 とわかります。

C ですが
形態として、同僚や仲間の間で行うのは「ピア・スーパービジョン」です。ちなみに、ライブ・スーパービジョンは、援助者の実践場面に同席するなどして指導・助言を行う形態です。

D ですが
他職種の専門家に相談、助言を受けることは「コンサルテーション」です。ケースカンファレンスとは、事例検討会です。関係者が集まり、適切なサービスが提供されているかなどを相談します。

以上より、正解は 3 です。

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