公務員試験 H26年 国家一般職(高卒 技術) No.83解説

 問 題     

図のような荷重を受ける静定トラスにおいて部材 A に生じる軸方向力として正しいのはどれか。ただし軸方向力は引張力を 「+」 圧縮力を 「-」 とし部材の自重は無視する。

1. -10 kN
2. -8 kN
3. -6 kN
4. -4 kN
5. +6 kN

 

 

 

 

 

正解 (1)

 解 説     

【引張力、圧縮力について】
トラスの各軸力について、引張と圧縮について思い出します。
「→←」となったら「外からは引っ張られて」います。だからこれは引張力で+です。逆が圧縮力です。

【支点反力の計算】
まずは反力を求めます。
回転支点を O、移動支点を B と名付けます。部材 A の上端を A と名付けます。O における垂直反力を Ro、水平反力を Ho、B における垂直反力を RB とおきます。下図のように表せます。

縦方向の力に注目すれば
Ro + RB = 10 とわかります。

また、O 点まわりのモーメントに注目すれば
・6kN の力により 6×4 = 24 (反時計回り)
・4kN の力は、「作用線を伸ばした直線と点 O の距離は 0」なので、モーメントなし。

従って、RB によるモーメントが 時計回り 24 のはずです。
従って、仮定した RB の向きは逆です。そして、RB の大きさは 6 kN とわかります。

Ro + RB = 10 だったから、Ro = 16 となります。

横方向については、Ho しかないため、Ho = 0 です。以降略します。
下図のようにまとめることができます。

【接点法による軸力の計算】
軸力を「節点法」で考えます。まず、左上端の点 まわりに注目します。

軸力について、以下のようにわかります。

次に点 O まわりに注目することで、部材 A の軸力を求めます。

軸力について、以下のようにわかります。

よって部材 A の軸力は 圧縮大きさ 10 です。つまり 「-10 KN 」です。

以上より、正解は 1 です。

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