公務員試験 H26年 国家一般職(土木) No.17解説

 問 題     

図のように一定量の理想気体を変化させるとき、ΔQ=Q1-Q及び Q2の組合せとして最も妥当なのはどれか。

ただし、図の斜線部の面積をSとする。

また、定積加熱過程(状態A→B)において気体が受け取る熱量をQ1、等温膨張過程(状態B→C)において気体が受け取る熱量をQ2、定圧放熱過程(状態C→A)において気体が放出する熱量をQ3とする。

 

 

 

 

 

正解 (2)

 解 説     

理想気体と来たらまずは PV = nRTです。

サイクルで熱が出てきたら

  • U=Q+W。
  • U=3/2 nRT(単原子理想気体の場合)

をまず思い出してそこから考えます。

また、P-Vグラフでは囲まれた部分が「気体が外部にした仕事」 です。内部エネルギーU は温度のみで決まるパラメータです。

本問においてA→B→C→Aとサイクルを一周すると同じ状態に戻っているため、同じ温度です。内部エネルギーの変化は0です。

すると、

ΔUtotal=Qtotal+wtotal 
※ w は気体が「された」仕事。

本問では、ΔU=0、w = ーS です。

従って、

Qtotal = Sとなります。

※本問で注意しなければならないのはQ1ーQ3をΔQと名付けられている点です。ちょっと紛らわしいですね。。。そこで、サイクル全体を見ている時には添字でtotal をつけています。

Qtotal というのはQ1+Q2ーQ3 のことです。順番を変えれば「Q1ーQ3」 + 「Q2」 となります。つまり、ΔQ + Q2 です。

選択肢を見ると、足してちょうど S になるのは選択肢 2 のみです。

よって、正解は 2 です。

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