総評
・農学基礎シリーズがわかりやすくまとまっている!
・東京化学同人 植物病理学(第二版)は、わかりやすさの面から一押し
・土壌は、土と施肥の新知識が、化学的側面についての記述も充実
・植物生理学は、植物生理学ー生化学反応を中心にーが適切な分量・内容
書籍のレビュー
作物学の基礎I 食用作物 (農学基礎シリーズ)
国家一般職 農学区分 no8~no14 の範囲である作物学に関して非常に読みやすく、相当な内容がおさえてありおすすめです。起源なども作物の冒頭に記述されています。分げつ期の成長についても、疑問の残らない理解ができるように、とてもわかりやすい模式図がしっかり載っています。
農学基礎シリーズから「作物学の基礎Ⅱ」「作物生産生理学の基礎」も出ていますが、公務員試験対策としては、この本のみで十分であると思います。
- 頻出の作物起源もしっかり網羅
- 図やグラフが十分量あって、理解が容易
- なし
野菜園芸学の基礎 (農学基礎シリーズ)・花卉園芸学の基礎 (農学基礎シリーズ)
国家一般職 農学区分 no15~21 の範囲である園芸学は、野菜、花卉に大別されます。上2冊の参考書はカラー図解でとてもわかりやすい上に、細かい用語までよくおさえており、とても理解が深まります。
接木、台木、バラのロックウール栽培などについても豊富な図があります。この本に出会ってから、一つ一つの用語を検索して調べていた頃と比べ飛躍的に勉強効率が上がりました。農学基礎シリーズ 3冊は、ぜひ本屋等で手にとって見てほしい参考書です!
- カラー図解で、わかりやすい
- 細かい用語もしっかり載ってる
- なし
植物病理学
第1版も6刷まで増刷されていた、定評あるテキストです。各章末のまとめが、最高です。数十ページ読んできて、全てが1ページ未満にまとまっていることの安心感がすごいです。
章末の付録である「植物のおもな伝染病」がまた勉強になります。「うどんこ病って、結局どんな病気なのか」といった疑問について、初学者でもイメージがわくようなコンパクトな概要説明は、ぜひ一度目を通してみてほしい!
- 章末まとめがいい
- 巻末おもな伝染病のコンパクトな概要説明
- なし
土と施肥の新知識―環境・資源・健康を考えた
国家一般職 農学区分 no31,32 土壌肥料学について、更に no1~5 の栽培学汎論の内容もある程度カバーできる1冊です。土壌、水田土壌、畑土壌、土質改良剤、肥料について、バラバラだった知識をスムーズにつなげてくれた1冊で、非常におすすめです!
農学基礎シリーズと同様に、読みやすいレイアウトです。もう少しだけカラー図が増えれば最高なのですが、初めに7ページほどカラー図がまとまっていて、すごくイメージを豊かにしてくれました。
- 土壌関連を体系的に理解できる
- 読みやすい
- もう少しカラー図が増えると最高!
植物生理学ー生化学反応を中心にー
no33,34 植物生理学については『花卉園芸学の基礎』である程度カバーできます。とはいえ植物ホルモン等についてもう少し参考書があればいいと思っていました。著名な「テイツ・ザイガー 植物生理学」は公務員試験の勉強用としてはオーバースペックで、あっさりしていて読みやすい本を探していた所出会えた一冊です。
生化学的な観点、すなわち、化学構造・代謝サイクルの観点から植物生理を非常にすっきりとまとめてくれている一冊です。
- 分子レベルで体系的理解ができる
- 適度なボリューム
- 各章末のまとめがあれば最高だった・・・
家畜飼育の基礎 (農学基礎セミナー)
no35~no37 畜産一般について、この一冊が手元にあると非常に有益です!家畜の生理、習性に始まり、加工、病気などについてコンパクトに十分な内容が網羅されています。問題の選択肢の用語を索引で引く→該当用語を含む項目について前後数ページを読む という流れで、効率よく知識を系統立てて身につけることができると思います!
- 用語理解が深まる
- コンパクトでわかりやすい
- なし