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本の内容を簡単に…
政治史、文化史、思想史など 同じ歴史も観点により大きく印象が変わります。 この本は「化学物質が人類の発展に与えた影響」 という観点から捉えた、化学構造式の読み方も身につくユニークな世界史の本です。
著者はこんな方
ルクーター・ペニー・キャメロンさんは、カナダ、ブリティッシュコロンビア州キャピラノ大学化学科教授。
バーレサン,ジェイさんは、企業の化学研究者→ハワイで海洋天然物の研究→現在はハイテク企業で部長職 という経歴とのことです。
また、訳者 小林力さんは、医薬史研究家。東京大学薬学部卒、同大学院修了。薬学博士です。
おすすめのポイント
アスコルビン酸――オーストラリアがポルトガル語にならなかったわけ といった、一つの分子と対応するエピソードが17章あり 大航海時代から、現代までの話となります。
落語に古典があるように、分子においても世界にずっと影響を与え続けており かつ、現代にも身近な分子がある。それを世界史の流れに乗って知ることができる 極上のストーリーが味わえます。
ちなみに原著のタイトルは Napoleon’s Buttons : 17 Molecules That Changed History。 読み終えた後に、原著がなんでこのタイトルだったのか ちょっと考えてから調べてみると、それもまた楽しいかもしれません。
こんな人におすすめ!
- こんなあなたにお勧めします。(「訳者あとがき」より)
1 化学を学び損ねた人(本日が再スタートのチャンスです)
2 化学が嫌いだった人(分かれば好きになるものです)
3 知識を増やしたいビジネスマン(すぐには役立たない知識にこそ価値がある)
4 国立大学めざす受験生(一冊で世界史と化学の二科目はお得です)
5 大学に入ってこれから化学を学ぶ人(スタートダッシュが大事です)
6 化学を専門にするが人文科学も好きな人(私でした)
7 授業用に雑学ネタが欲しい化学科の教授(ネットで簡単に深く掘れます)
8 偶然これを手に取ったあなた(家に帰って構造式を実際に書いてみましょう) とありました。 - 学生~社会人まで、幅広くおすすめの一冊です!
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