ブルシット・ジョブ――クソどうでもいい仕事の理論

本の内容を簡単に…

「クソどうでもいい仕事」が『なぜ』存在するかを追求した本。400p 程度。

著者はこんな方

デヴィッド・グレーバーさんは、学者としての面と、活動家としての面が知られています。学者としては人類学者です。2020 年 9 月になくなりました。

おすすめのポイント

タイトルを見て、ずっと気になっていました。

始業前の清掃、始業時の情報共有のためという態をなしているが、ほぼだれも聞いていない朝礼や終礼、お湯等の補充がなんとなく誰かに押し付けられている現状、上司からのたびたびやってくる作業を中断させる確認の連絡、報告のための書類作り、数年間ためて捨てるためだけの伝票群をまとめるための多くの調整・・・などを、タイトルから連想していました。ただ、これらについて日常の中で、一つ一つに一応の意味づけはできていました

本書における「クソどうでもいい仕事」の定義は「被雇用者本人でさえ正当化することが困難なほど無意味で不必要な仕事」です。こうした労働は人の精神を疲弊させるものであり、ではなぜこのような仕事が増えるかを様々な視点から分析しています。

『サラリーマンの悩みのほとんどにはすでに学問的な「答え」が出ている』に心が動いた人に、強くおすすめです。日常ぼんやりと感じていることに、一つの暫定解を与えておくことは、とても精神衛生上よいのではないかと思います。 

こんな人におすすめ!

  • 「~の悩みのほとんどには、すでに学問的な「答え」が出ている」といわれて「おっ?そうなの?読んでみたいな」と心が動く人
  • ブルシットジョブ=クソどうでもいい仕事 と聞いて、心当たりがある人

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