問 題
摩擦に関する次の記述の ㋐ ㋑ に当てはまるものの組合せとして最も妥当なのはどれか。
「図のように水平な粗い床の上に置かれた質量 m の小物体に水平な力 F を加え、F を徐々に大きくしたところ小物体は滑り始めた。滑り始める直前における摩擦力の大きさは ㋐ である。
また、小物体を水平方向に一定の力 F0 で引っ張ったところ、小物体は a = ㋑ の大きさの加速度で床の上を滑った。ただし小物体と床の間の静摩擦係数を μ、動摩擦係数を μ′とし、重力加速度の大きさを g とする。」
正解 (3)
解 説
摩擦に関する知識としては、「物体が止まっている時」には「静止摩擦力」が働きます。静止摩擦力を F静止摩擦 と表すと、静止摩擦係数 μ を用いて、F静止摩擦 = μN が成り立ちます。この時、N は垂直抗力です。
質量 m の場合、mg 下向きに重力が働いています。これに対し接触面から受ける抗力が 垂直抗力です。また、動き出すと動摩擦力が働きます。静止摩擦力と同様に、F動摩擦 = μ’N が成り立ちます。
F > μN になると動き始めます。滑り始める直前の摩擦力とは μN のことです。N = mg なので、 「μmg」 です。
加速度は 「かかる力/質量」です。 物体には 「F0 – μ’mg」 の力がかかっています。従って ㋑ は (F0ーμ’mg)/m です。
以上より、正解は 3 です。
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