公務員試験 H27年 国家一般職(化学) No.34解説

 問 題     

㋐、㋑、㋒の反応のうち、C6H5CH2OH を合成することができるもののみを全て挙げているのはどれか。

1.㋐
2.㋐、㋑
3.㋐、㋒
4.㋑、㋒
5.㋒

 

 

 

 

 

正解 (3)

 解 説     

記述㋐は、正しい記述です。
NaBH4 が用いられているので「還元反応」です。アルデヒドが還元されてアルコールになります。従って、C6C5CH2-OH となると考えられます。

㋑ ですが
アルデヒドに AgNO3 という組合せから「銀鏡反応」と読みます。銀鏡反応では「銀イオンの還元」により銀鏡が発生します。これは言い換えれば自身が酸化するということです。アルデヒドが酸化すればアルコールにはなりません。よって、記述㋑は誤りです。

記述 ㋒ は、正しい記述です。
エステルの LiAlH4 による強い還元なので、第一級アルコールまで還元されます。つまり、C6H5CH2-OH まで還元されるということです。

以上より、㋐、㋒が妥当な反応です。正解は 3 です。

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