公務員試験 H24年 国家一般職(化学) No.42解説

 問 題     

流動に関する次の記述の㋐ ㋑ ㋒ に当てはまるものの組合せとして最も妥当なのはどれか。

「密度 ρ の非圧縮性理想流体が円管内を流れている。このときベルヌーイの定理より次式

が成り立つ。ここで v は流速, g は重力加速度の大きさ z は基準面からの高さ, p は圧力である。

図のように、出入口の高低差がなくまっすぐな円管の途中にオリフィス板を挿入する。このときオリフィス板より上流側下流側の圧力をそれぞれ p1,p2 とすると ㋑ > 0 である。このときの体積流量 q は、㋑ の ㋒ 乗に比例するので ㋑ を測定すれば q が求められる。

 

 

 

 

 

正解 (1)

 解 説     

㋐ですが
ベルヌーイの定理は

です。正解は 1~3 です。

次に、オリフィス板によって急に狭くなっているので p2 > p1 です。つまり p2-p1 > 0 です。正解は 1 or 2 です。※「p2 が大きくなる」ということは「ホースで水をまいていて、指でホースをつぶすと勢いが強くなり指に感じる水の力をより大きく感じる」ということを想像するとわかりやすいのではないかと思います。

体積流量は、差圧の 平方根に比例します。よって正解は 1 です。これは知識として知らなくても、まず流量ときたら Q=AV です。A は一定なので「Vが差圧の何乗に比例するか」がわかればよいと考えられます。

ベルヌーイの定理の式を眺めると
v2 + ・・・+p を、v = ・・・になおせば、√p になりそうだから何となく 1/2 乗ではないかと感じるのではないかと思います。以下の式変形ではできるだけわかりやすい形まで変形していますが「テクニカルな変形」あたりからはあまり深入りして理解しようとしない方がいいと思います。

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