問 題
農業・農村の役割などに関する記述 A ~ D のうち、妥当なもののみを挙げているのはどれか。
A.農業・農村は、洪水防止機能、土砂崩壊防止機能、水源かん養機能などの多面的機能を有する。多面的機能の維持・発揮を図るため、農林水産省は、農地法面の草刈り、水路の泥上げ、農道の路面維持などの地域の共同活動に係る支援を行っている。
B.家畜排せつ物、稲わら・籾殻、林地残材などのバイオマスの活用を推進するため、バイオマス活用推進基本法が定められている。バイオマスは、大気中の二酸化炭素を増やさないカーボンニュートラルな特性を有する。
C.我が国の農業は伝統的な農村文化を創り上げており、令和元年 6 月現在で、10 以上の地域が国際農業開発基金 (IFAD) により世界農業遺産に認定されている。また、平成 25 年には「和食;日本人の伝統的な食文化」がユネスコにより世界遺産の複合遺産として登録された。
D.化学肥料と農薬を使用せず、播種又は植付け前 5 年以上の間、堆肥などで土づくりをした農地で生産された農産物を有機農産物という。また、持続性の高い農業生産方式を行う農業者は、農業経営基盤強化促進法に基づく認定農業者に認定される。
1.A、B
2.A、C
3.B、C
4.B、D
5.C、D
解 説
記述 A は妥当です。
農業・農村の多面的機能についての記述です。
記述 B は妥当です。
バイオマスに関する記述です。
記述 C ですが
世界農業遺産の認定を行うのは「国際連合食糧農業機関 (FAO)」です。国際農業開発基金ではありません。また、和食は「無形文化遺産」です。ちなみに複合遺産とは、文化遺産と自然遺産の両方の価値を兼ね備えた世界遺産のことです。本試験時点において、日本に複合遺産はありません。記述 C は誤りです。
記述 D ですが
有機農産物の日本農林規格によれば、作物の種類によって異なります。また、本試験時点の規定では 最長でも播種又は植付け前における 3 年間、圃場等の条件等を満たした上で生産された農産物です。「播種又は植付け前 5 年以上の間、堆肥などで土づくりをした農地で生産された農産物」ではありません。記述 D は誤りです。
以上より、正解は 1 です。

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