公務員試験 2019 (R1) 年 国家一般職 (農学) No.3 解説

 問 題     

作物の起源や栽培化に関する記述A~Dのうち、妥当なもののみを挙げているのはどれか。

A.イネは、従来、遺伝的多様性に基づき中央アジアの地域が起源と推定されていた。しかし、近年、考古学的調査によって、インディカは、中国の長江下流地域が起源と考えられている。

B.トウモロコシは、イネ科の作物で、中南米のメキシコからボリビアにかけての地域で栽培化されたと推定されており、現在、世界で最も生産量の多い作物である。

C.ダイズは、マメ科の作物で、中国が起源と推定されており、我が国では弥生時代には栽培が始まっていたと考えられている。また、ツルマメはダイズの野生種と考えられている。

D.ジャガイモは、ヒルガオ科の多年生作物で、南米アンデスの山岳地帯が原産と推定されている。中国大陸から九州に伝わり、江戸時代に全国的に栽培されるようになった。


1.A、B
2.A、C
3.B、C
4.B、D
5.C、D

 

 

 

 

 

正解 (3)

 解 説     

記述 A ですが
近年バイオテクノロジーの発展に伴う分子科学的な遺伝学が発達していることをふまえれば、従来「考古学的調査」、近年「遺伝的多様性に基づき」が妥当と考えられます。記述 A は誤りです。


記述 B は妥当です。
トウモロコシについての記述です。


記述 C は妥当です。
ダイズについての記述です。


記述 D ですが
ジャガイモは「ナス科」の多年生作物です。ヒルガオ科ではありません。ちなみに、南米アンデス原産という記述は妥当です。日本へは 1600 年頃、オランダ人によりジャワのジャガタラ経由で長崎に持ち込まれたとされています。記述 D は誤りです。


以上より、正解は 3 です。

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