問 題
次は、肥料の特性と利用に関する記述であるが、A ~ E に当てはまるものの組合せとして最も妥当なのはどれか。
硫酸アンモニウムは化学的には中性であるが、作物による窒素吸収に伴い土壌を A する特性がある。
リン酸肥料のうち、 B は水溶性のリン酸を多く含み、速効性を示す。一方、 C は水溶性の成分を含まず、緩効性を示す。C は土壌改良資材としても利用される。
高度化成とは、窒素、リン酸、カリのうち 2 成分以上を含み、それらの合計成分量が D 以上の化成肥料をいう。
C/N 比とは、全炭素と全窒素の比率であり、C/N 比が E 有機質肥料ほど、土壌中での微生物による分解が速く、無機態窒素が速やかに放出されて作物に供給される。

正解 (1)
解 説
記述 A,E を確実に判断したい問題です。
記述 A ですが
窒素吸収というのは、アンモニウムイオン吸収と考えられます。すると硫酸イオンが土壌に残るので、土壌は酸性化します。A は「酸性化」です。
記述 B,C ですが
水溶性のリン酸を多く含み、速効性を示すのは「過リン酸石灰」です。水溶性の成分を含まず、緩効性を示し、土壌改良資材としても利用されるのは「熔成リン肥」です。正解は 1 or 2 です。
記述 D ですが
高度化成は、窒素、リン酸、カリのうち 2 成分以上を含み、それらの合計成分量が「30%」以上の化成肥料です。
記述 E ですが
C/N 比は低いと有機物の分解速度が速く、C/N 比が高いと有機物の分解速度が遅いです。
以上より、正解は 1 です。

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