公務員試験 H30年 国家一般職(農学) No.14 解説

 問 題     

チャに関する記述として最も妥当なのはどれか。

1.チャは、ツツジ科に属する常緑樹で、原産地は中国西南部とインド東北部といわれており、我が国には江戸時代に伝来した。また、葉が小さいアッサム種と葉の大きい中国種に大別される。

2.チャは、自家和合性であり、一般に種子繁殖で増殖し、高さ 60 cm 程度に仕立てて新芽の葉を摘採して利用する。葉は光合成器官であり、樹勢維持のため収穫は年 2 回までに限定される。

3.飲用としての茶は、緑茶、紅茶、ウーロン茶に大別され、不発酵茶が緑茶、半発酵茶が紅茶、発酵茶がウーロン茶である。緑茶は収穫後の加工方法の違いで玉露、せん茶、てん茶等に分けられる。

4.我が国の茶の生産量は、ペットボトル入り飲料が需要を牽引し、平成 20 年以降、一貫して増加している。平成 27 年の栽培面積では上位3 県である静岡県、佐賀県、埼玉県の合計で全国面積の 5 割程度である。

5.茶葉にはアミノ酸、タンニン (カテキン)、カフェインなどが含まれている。アミノ酸はうま味成分であり、タンニン (カテキン) には抗酸化作用があるとされている。

 

 

 

 

 

正解 (5)

 解 説     

選択肢 1 ですが
チャは「ツバキ科」に属します。「ツツジ科」ではありません。チャの伝来は平安初期、最澄や空海らによってと言われています。「江戸時代に伝来」ではありません。また、「葉が小さい中国種」と「葉の大きいアッサム種」に大別されます。選択肢 1 は誤りです。


選択肢 2 ですが
チャは、自家不和合性です。「自家和合性」ではありません。また、チャの育苗は「挿し木」によるのが一般的です。チャの収穫は 年 4 回程度行われます。「年 2 回までに限定される」わけではありません。選択肢 2 は誤りです。


選択肢 3 ですが
不発酵茶が緑茶、半発酵茶が「ウーロン茶」、発酵茶が「紅茶」です。選択肢 3 は誤りです。


選択肢 4 ですが
茶の需要はほぼ横ばいです。茶の生産量は緩やかに減少傾向です。茶の栽培面積 上位は 1位 静岡県、2位 鹿児島県、3 位 三重県です。上位 3 県で 約 70% を占めます。選択肢 4 は誤りです。


選択肢 5 は妥当です。
茶葉の成分についての記述です。


以上より、正解は 5 です。

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