公務員試験 2022年 国家一般職(土木) No.23 解説

 問 題     

図Ⅰと図Ⅱのような支持条件、長さ、断面が異なる長柱の座屈荷重をそれぞれ P、Pとするとき、これらの大きさの組合せとして最も妥当なのはどれか。ただし、図Ⅰと図Ⅱの長柱の Young 係数 E は同じで、断面は長さ方向に一様とする。

 

 

 

 

 

正解 (2)

 解 説     

【座屈の基礎知識】
座屈は、柱に対して荷重をかけた際、急激に折れ曲がる現象です。座屈では、オイラーの座屈荷重 P=π2EI/lk2 をまず思い出します。

座屈長さ lk については、長さ l(エル) に対して『両端ピン l、一端ピン0.7l、両端固定(※水平移動拘束)0.5l  、一端が自由 2l』 と補正します。分子の I (アイ) は断面 2 次モーメントです。


図Ⅰでは両端ピンなので、長さ L をそのまま式に代入します。
P = π2EI/L2 です。

断面は正方形 (長方形) なので、断面二次モーメントは bh3/12 です。b = 2h、h = 2h を代入すれば 4h4/3 です。

従って
P= (4/3) × π2Eh4/L2 です。正解は 1 or 2 です。


図Ⅱでは両端固定なので 0.5 × 2L を lk に代入します。
P = π2EI/L2 です。

断面二次モーメントは h4/12 です。

従って
P = π2EIh4/12L2 です。


以上より、正解は 2 です。

類題 H30 no24
https://yaku-tik.com/koumuin/h30-doboku-24/

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