公務員試験 2023年 国家一般職(土木) No.11 解説

 問 題     

浮力に関する次の記述の ㋐、㋑ に当てはまるものの組合せとして最も妥当なのはどれか。

「図のように、密度 1.2 × 103 kg/m3 の液体に、密度 1.0 × 103 kg/m3 で一辺の長さ 0.10 m の一様な立方体を浮かべた後、立方体の上面と液面が一致して静止するように鉛直下向きに大きさ F の力を立方体の上面に加えた。このとき、F の大きさは ㋐ N となる。

また、この状態から、加えた力を取り去ったとき、その瞬間の立方体の加速度の大きさは ㋑ m/s2 となる。ただし、重力加速度の大きさを 10 m/s2 とする。また、摩擦及び表面張力は無視し、立方体は鉛直方向にのみ動くものとする。

 

 

 

 

 

正解 (4)

 解 説     

【浮力の基礎知識】
液体が出てきたら浮力です。浮力を F と表すと F = ρVg です。この公式における ρ は、押しのけられた液体の密度です。また、V は、押しのけられた液体の体積です。


立方体は質量を m とすれば 下向き mg の力が作用します。問題文より g = 10 なので、下向き 10 m の力が作用します。また質量とは「密度 × 体積」です。これは基礎知識です。そのため、立方体の質量 m = 1.0 × 103 × (0.1)3 = 1.0 kg です。このため、立方体には 下向き 10 N の力が作用しています。これに下向き F の力が加えられている状況です。


立方体は静止しているので縦の力の和 =0です。つまり「下向き 10N の力+下向き F の力」と、「上向きの F浮力 = 10 ρ液体 V押しのけられた液体」が等しいです。

従って
10 + F = 10 × (1.2 × 103) × (0.1)3 です。解けば F = 2 です。つまり ㋐ は 2 です。正解は 3 or 4 です。


F を取り去れば 上向きの浮力 12 N で、下向きの力 10 N になるため、2N 上向きに力が作用します。立方体の質量は 1kg なので、F = ma より a = 2 とわかります。㋑ は 2 です。


以上より、正解は 4 です。

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