公務員試験 2022年 国家一般職(土木) 工学に関する基礎 No.1 解説

 問 題     

x,y が実数のとき、x2 + 4xy + 5y2 + 2y + 7 の最小値はいくらか。


1. 2
2. 4
3. 6
4. 8
5. 10

 

 

 

 

 

正解 (3)

 解 説     

【解法 1: 1 文字に注目して 2 次関数の最小 → 平方完成】
x2 + 4xy + 5y2 + 2y + 7
= (x + 2y)2 + y2 + 2y + 7 → x = -2y の時最小値 y2 + 2y + 7 をとる

y2 + 2y + 7
= (y + 1)2 + 6 → y = -1 の時 最小値 6 をとる。


以上より、正解は 3 です。


【解法 2:1 文字に注目して微分する】
f(x,y) = x2 + 4xy + 5y2 + 2y + 7 を x で微分すれば
f(x,y)/dx = 2x + 4y…(1)

(1) = 0 となるのは x = -2y の時
x = -2y を代入すると
f(y) = y2 + 2y + 7 なので、微分すれば
f'(y) = 2y + 2…(2)

(2) = 0 となるのは、y = -1 の時
f(2,-1) = 4 -8 +5 -2 + 7 = 6 となり、最小値は 6


以上より、正解は 3 です。


【解法 3:具体的な数で考える】
x = 0 の時、式は 5y2 + 2y + 7 です。y = 0 を入れれば 7 なので、最小値が 8 や 10 はありえません。選択肢 4,5 は誤りです。ここまでは確実に判断したい問題です。

y = 0 の時
x2 + 7 なので、最小値は 7 です。

x の値を具体的に決めるよりも、y の値を具体的に決めた方が関数が少し簡単です。また、y を 負にした方が 4xy,2y の部分が 負になるため、全体の値は小さくなりそうです。そこで次に y = -1 の場合を考えます。

y = -1 の時
x2 -4x + 10 = (x – 2)2 + 6 なので、x = 2 の時 最小値 6 をとります。

y = -2 の時
x2 – 8x + 23 = (x – 4)2 + 7 なので、6 よりも小さい値はとれません。

最小値 2 や 4 は作れないようなので、正解は 3 です。

どんな問題でも「具体的な数で考えて1 つでも選択肢をしぼれないか考える」という手段はおすすめです!

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