公務員試験 2021年 国家一般職(土木) 工学に関する基礎 No.6 解説

 問 題     

第 3 項が 70、第 9 項から第 18 項までの和が 385 である等差数列がある。この数列の初項から第 n 項までの和が最大となる n の値はいくらか。


1. 25
2. 26
3. 27
4. 28
5. 29

 

 

 

 

 

正解 (2)

 解 説     

第3項が 70 の等差数列で、第9項から18項までの和が 385 で、和が最大となる n の値が存在する ということから「公差は 負の数」であり、だんだん数が減っている数列とわかります。


【解法 1:具体的に d を簡単な整数で試す】
d = -1,-2 では少し減り方が遅くて 和が 385 になりません。そこで d = -3 についてためしてみると、76,73,70,67,64,61,58,55,「52,49,46,43,40,37,34,31,28,25」となり、「 」部分を足すと 385 です。これにより、a1 = 76,d = -3 とわかります。

選択肢 から
第 25 項目付近まで足すと和が最大とわかります。具体的にみると、a25 = 4、a26 = 1、a27 = -2… です。従って、26 項目まで足すと和が最大です。


以上より、正解は 2 です。


【解法 2:等差数列の公式を活用する】

等差数列なので
初項 a1、公差を d、第 n 項までの話を Sn とおきます。

an = a1 + (n-1)d
Sn = n/2 × (a1 + an)
です。

・「第 3 項が 70」
 → a1 + 2d = 70…(1)

・「第 9 項から 18 項までの和が 385」
→ S18 ーS8 = 385

左辺:18/2 × (a1 + a18) ー 8/2 × (a1 + a8)
= 9 × (a1 + a1 + 17d) ー 4 × (a1 + a1 + 7d)
= 10a1 + 125d より

10a1 + 125d = 385…(2)


(1),(2) を連立して解けば
a1 = 76、d = -3 です。解き方の一例は以下の通りです。

和が最大となるのは、an が正であるぎりぎりまでを足した場合です。n = 26 の時 a26 = a1 + 25d = 76 ー 75 = 1 です。次の項は a27 = -2 になるので、n = 26 まで足すと和が最大です。


以上より、正解は 2 です。

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