2023年 国家一般職(高卒 技術) No.41 機械工作 解説

 問 題     

材料の機械的性質に関する記述 ㋐、㋑、㋒ のうち、妥当なもののみを全て挙げているのはどれか。

㋐ 材料の引張強さは引張試験によって知ることができ、引張試験において、試験片のくびれ部の試験開始時の断面積に対して破断後の断面積がどのくらい減少したかを表す値を伸び率という。

㋑ 材料の粘り強さを脆ぜい性せいというのに対して、材料のもろさを靱じん性せいという。靱性はシャルピー衝撃試験やアイゾット衝撃試験のような衝撃試験を行って調べる。

㋒ 材料の疲労に対する強度は疲労試験によって知ることができる。疲労試験において、繰返し数を増やしても破壊が起こらない応力振幅の上限値のことを疲労限又は疲労限度という。


1.㋐
2.㋐、㋑
3.㋐、㋒
4.㋑、㋒
5.㋒

 

 

 

 

 

正解 (5)

 解 説     

㋐ ですが
グーッと引っ張った時に、プチっとちぎれた時の断面積が元と比べてどれだけ小さくなったかを「どれくらい絞られたか」といいます。断面積がどのくらい減少したかを表す値は「絞り」です。「伸び率」ではありません。㋐ は誤りです。

伸び率は
字面の通り、グーッと引っ張った時にどれくらい伸びたかを表します。

㋑ ですが
粘り強さは「靭性(じんせい)」、もろさは「脆性(ぜいせい)」です。逆になっています。㋑ は誤りです。

シャルピー衝撃試験(左右端固定、中央に打撃)やアイゾット衝撃試験(一端固定、他端に打撃)は、振り子式ハンマーで試験片に衝撃荷重を与える試験です。


㋒ は妥当です。
疲労試験についての記述です。


以上より、正解は 5 です。

類題 2020 no41 材料の性質
https://yaku-tik.com/koumuin/2020-gijyutu-41/

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