公務員試験 2019年 国家一般職(土木) No.20解説

 問 題     

電気回路に関する次の記述の ㋐,㋑ に当てはまるものの組合せとして最も妥当なのはどれか。

「図のような回路において,スイッチ S を開いた状態で,点P を流れる電流の大きさはおよそ ㋐ である。この状態からスイッチ S を閉じると,その瞬間に,PQ 間で電流は ㋑。」

 

 

 

 

 

正解 (3)

 解 説     

【スイッチを閉じた際の電流について】
ホイートストンブリッジの関係が成り立たない (10 × 20 15 × 30) ので、スイッチを閉じたら電流が PQ 間に流れます。選択肢 5 は誤りです。


【スイッチを開いた状態における電流について】
直列部分を合成すると、上部 10 + 15 = 25 Ω、下部 30 + 20 = 50 Ω です。並列回路として 25 と 50 を合成すると 25×50/(25+50) = 50/3 Ω です。I = V/R なので、電流は 3/10 = 0.3 A 流れます。

並列回路では、流れる電流は抵抗の逆比で流れます。抵抗の比が 上部:下部= 1 : 2 です。従って、上部に 0.2 A、下部に 0.1 A 電流が流れます。スイッチを開いた状態において、点 P を流れる電流の大きさは 0.2A です。正解は 3 or 4 となります。


【スイッチを閉じる瞬間における 点 P,Q の電圧】
スイッチを閉じる瞬間において、点 P、点Q の電圧がどうなっているかを考えます。電圧降下 V = RI より、点 P における電圧は 5 – 10 × 0.2 =  3V です。点 Q における電圧は 5 – 30 × 0.1 = 2V です。点 P の方が電圧が高い状態でスイッチを閉じるため、電流は P → Q に流れるとわかります。 


以上より、正解は 3 です。

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