公務員試験 2019年 国家一般職(土木) No.11解説

 問 題     

図のように、天井に固定したばねばかりに体積 1.0 × 10-4 m3、密度 3.0 × 103 kg/m3 の球を糸でつるし、その球を水の入った容器に沈めて、その容器を台ばかりの上に載せた。

水の質量が 1.0 kg、容器の質量が 0.5 kg であるとき、台ばかりが容器から受ける力の大きさは、ばねばかりが糸から受ける力の大きさのおよそ何倍か。ただし、水の密度を 1.0  × 103 kg/m3 とする。


1. 6.0 倍
2. 6.5 倍
3. 7.0 倍
4. 7.5 倍
5. 8.0 倍

 

 

 

 

 

正解 (5)

 解 説     

台ばかりに水入りの容器を入れたら何 kg か示します。「その後ひもにつるしたおもりをそっと水に入れたら、台ばかりのハリって動くの…?」という実験や問題演習を小学校の理科でやっていたら懐かしい設定ではないでしょうか。


【ばねばかり が糸から受ける力】
・体積 V:1.0 × 10-4 m3、密度 ρ :3.0 × 103 kg/m3 の球は 質量 m = Vρ より、質量 m = 1.0 × 10-4 × 3.0 × 103 = 0.3 kg です。質量 m なら下向き mg の力が作用します。従って、球だけであれば、0.3g 下向きの力です。

液体があるので浮力を考えます。浮力は「体積 × 液体の密度 × g」です。1.0 × 10-4 × 1.0  × 103 × g = 0.1g 上向きの力が浮力です。

球に注目すると
0.3 – 0.1 = 0.2g の力が 下向きに作用し、糸を引っ張ります。
従って、ばねばかりが糸から受ける力は 0.2g…(1) です。


【台ばかり が受ける力】
・容器の質量 0.5kg なので、0.5g 下向きの力が容器底面に作用します。
・水の質量が 1.0kg なので、1.0g 下向きの力が容器底面に作用します。
浮力分下向きに力が作用します。 0.1g 下向きの力が容器底面に作用します。

容器に注目すると
0.5 + 1.0 + 0.1 = 1.6g の力が下向きに作用します。
従って、台ばかりが容器から受ける力は 1.6g…(2) です。

(2) は (1) の 8 倍です。


以上より、正解は 5 です。

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