問 題
我が国における近代の土木技術に関する次の記述の ㋐、㋑ に当てはまるものの組合せとして最も妥当なのはどれか。
「我が国の土木技術の自立のあかしとして、日本人の計画・設計により行われた土木事業に、1890 年(明治 23 年)に完成した ㋐ がある。㋐ は、水運・水道事業とともに、水力発電を利用した路面電車を走らせるなどの開発を目的とする総合開発であった。これは、 ㋑ の卒業論文に基づいて設計され、 ㋑ が卒業後、自らの手で完成させた事業であり、日本人だけの手によって初めて完成させた疏水であった。」
正解 (3)
解 説
完全に知識問題なので、知らなかった人はこの機会に関連事項も含めておさえるとよいかと思われます。㋐ が琵琶湖疏水、㋑ が田辺朔郎です。
以上より、正解は 3 です。
以下、関連事項についてです。
疏水(そすい)とは、他の水源から水を引く目的で造られた水路のことです。日本三大疏水が、琵琶湖疏水、安積(あさか)疏水、那須疎水です。
古市公威は、帝国大学工科大学(後の東京大学工学部)の初代学長、2年後に日本初の工学博士となり、日本近代工学に大きな貢献を果たした人です。
後藤新平は、医師、政治家で、満鉄初代総裁などになり、関東大震災直後の東京復興に都市計画を通じて貢献した人です。
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