過去問 2021年 国家一般職(高卒 基礎)No.29 解説

 問 題     

世界の河川や植生などに関する記述として最も妥当なのはどれか。

1.アマゾン川は、南米大陸のブラジルの熱帯付近を源流として、ペルー沿岸の太平洋に注ぐ大河であり、河口付近にはパンパと呼ばれる熱帯雨林が広がっている。

2.ガンジス川は、イランとパキスタンの国境付近を流れる南アジアの大河である。砂漠の中を流れるため、作物が育たない荒れ地が広がっているが、流域は世界有数の油田地帯となっている。

3.黄河は、中国国内を流れる大河であり、黄土により水が濁ることが川の名前の由来となっている。流域の集約的畑作農業地域では、小麦などが栽培されている。

4.ナイル川は、アフリカ中央部のナイジェリアを源流として、エジプトを縦断しアラビア海に注ぐ大河である。下流域では油ヤシなどのプランテーション農業が行われている。

5.ミシシッピ川は、五大湖を源流として北米大陸を東西に流れ太平洋に注ぐ大河であり、流域の平原には世界有数の針葉樹林が広がっている。

 

 

 

 

 

正解 (3)

 解 説     

選択肢 1 ですが
パンパは、アルゼンチン北東部に広がる肥沃な「草原地帯」です。熱帯雨林ではありません。選択肢 1 は誤りです。

選択肢 2 ですが
ガンジス川は、ヒマラヤ山脈からインド北東部にかけて流れる河です。中国、ネパール、ブータン、インド、バングラデシュの 5 ヵ国を流域に抱えます。「イランとパキスタン国境付近」ではありません。選択肢 2 は誤りです。

選択肢 3 は妥当です。
黄河についての記述です。

選択肢 4 ですが
油ヤシなどのプランテーションといえば、東南アジアの話と考えられます。アフリカ大陸における代表的プランテーションでは、エチオピアやケニアのコーヒー栽培が行われています。選択肢 4 は誤りです。

選択肢 5 ですが
ミシシッピ川は、ミネソタ州北部のイタスカ湖に端を発し、一部は五大湖にもつながっている川です。「五大湖を源流として」ではありません。また、メキシコ湾へと注いでいる川です。「太平洋に注ぐ」わけではありません。針葉樹林も広がっていません。選択肢 5 は誤りです。

以上より、正解は 3 です。

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